『鬼イチャン』作/浦野すず

『鬼イチャン』作/浦野すず

こうの史代(2008)『この世界の片隅に 上』双葉社. p33, 51

子供のすずにとって自らをいじめる存在であり、ある意味家父長制の象徴でもある「鬼イチャン」。自ら吐いた炎(=戦争)で自滅と思いきや(秋、冬、春と)1年も経たずに復活しビル群(=現代)に生き続ける、という内容。

「この世界の片隅に」は戦争を背景にした物語であるが、その戦争は男達が起こしたもの。すず達はこの家父長制の下、戦争以外でも苦しめられてきた。すずは嫁ぎ先を勝手に決められ、嫁ぎ先では無償の労働力として使われ。リンは実の親に売られ。

そして、家父長制は、戦争に敗れた結果息絶えたように思われがちだが、根強く残っているのだ。現代に。


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    • 2022/02/08 – v1.0

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