この世界の片隅に– tag –
-
第9回(19年5月)
「第9回(19年5月)」について まずは判りやすいほうの暗示から 「八百長商店」 こうの史代(2008)『この世界の片隅に 上』双葉社. p124) 「八百長」は真剣に戦っているふりをしながら示し合わせたとおりに勝負をつけるいかさま勝負を指す言葉。 この商店... -
第8回(19年5月)
「第8回(19年5月)」について すずの手際の良さ 「すぎな は軽くゆで 水に晒して刻む」 こうの史代(2008)『この世界の片隅に 上』双葉社. p114) 甘藷を蒸した鍋とお湯を再利用している。この後の手順も火口を順序良く使うなど、限られた時間と燃料を有... -
第7回(19年4月)
「第7回(19年4月)」について 硯と墨と筆と 上段のコマ、すずは(縁側ではなく)板の間(書斎)にいて、晴美は仏壇に駆け寄っている こうの史代(2008)『この世界の片隅に 上』双葉社. p105) 晴美だけが「第5回(19年3月)」ですずが径子に追い出されそ... -
第6回(19年3月)
「第6回(19年3月)」について 家族の関係に、何かが秘められている? 「うちは すみとお母さんが トラ年じゃけえ 人気があるのう」 こうの史代(2008)『この世界の片隅に 上』双葉社. p97) 寅年ということは、1944(昭和19)年において、すみ18歳、キセノ... -
第5回(19年3月)
「第5回(19年3月)」について 径子の企み 「あとその お米は おみやげと ちがう」 こうの史代(2008)『この世界の片隅に 上』双葉社. p90) 一定期間滞在する意図で径子がやって来た事が示されている。何の為の滞在なのかは「第10回(19年6月)」で明かさ... -
第4回(19年2月)
「第4回(19年2月)」について 隣組 「『隣組』昭和十五年」 こうの史代(2008)『この世界の片隅に 上』双葉社. p81) 何故唐突に当時の流行歌がここに登場するのか。 それは、同時代に歌謡曲の作詞家として活躍したある人物が、このページの冒頭にも描か... -
第3回(19年2月)
「第3回(19年2月)」について 出征の予感 「叔父様にも宜しくお傳へ下さい。」 こうの史代(2008)『この世界の片隅に 上』双葉社. p73) この時点で既に「森田の叔父さん」は不在。 森田家宛の絵葉書で、さりげなく、出征した事が示されている。もちろん... -
第2回(19年2月)
「第2回(19年2月)」について 風呂敷の柄 「ほんまに フツツカじゃ 大丈夫かいね」 こうの史代(2008)『この世界の片隅に 上』双葉社. p66) キセノの持つ風呂敷の柄はすずのモンペの継ぎ当てと同じ柄。すみの防空頭巾やリンの巾着、イトが1935(昭和10)... -
第1回(18年12月)
「第1回(18年12月)」について いきなり仕掛けが 「おかゆさん は ノドに 詰めや せん」 こうの史代(2008)『この世界の片隅に 上』双葉社. p57) 「『第1回(18年12月)』のコマ割りが、『波のうさぎ(13年2月)』のコマ割りとかなりの部分共通している... -
波のうさぎ(13年2月)
「波のうさぎ(13年2月)」について 好きな女の子に(思わず)乱暴する小学生男子 「すずちゃん かわいそう」 こうの史代(2008)『この世界の片隅に 上』双葉社. p39 りっちゃんは水原哲を怖がってはいないように見える。 「水原を見たら 全速力で逃げろ...